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ベネチア国際映画祭2018レポ ④ 〜受賞結果

ベネチア映画祭でフォトコールに登場したアルフォンソ・キュアロン監督
真ん中がアルフォンソ・キュアロン監督。『ローマ』のフォトコールにて。


ベネチア映画祭の受賞結果が発表されました!


金獅子賞は、メキシコのアルフォンソ・キュアロン監督の『ローマ』に。1970年代のメキシコを舞台にしたこの半自伝的な人間ドラマは下馬評が高かっただけに納得。
メキシコ映画が近年この映画祭では最高賞を仕留めるという現象が続いています。
確かに、去年の『シェイプ・オブ・ウォーター』はメキシコ人監督ギレルモ・デル・トロ。


銀獅子賞:『フェイヴァリット』ヨルゴス・ランティモス監督(ギリシャ)
こちらのレポ②でも紹介させていただきましたが、この作品は良かったという声が周りのジャーナリストから聞こえてきていました。
英国のアン王女が統治していた頃のイギリス王室を痛烈に批判した作品。
この作品の監督、ギリシャのヨルゴス・ランティモスは、2015年のカンヌでは『ロブスター』で脚本賞を、続いて2017年も同賞を『聖なる鹿殺し』で受賞しています。映画祭に出るたび大きな賞を獲得する巨匠の一人となってきていますね。

監督賞:『シスターズ兄弟』ジャック・オディーアル監督(フランス)
これは、フランス人監督が描いたウェスタン。普段フランス映画らしいフランス映画を撮るオディアール監督がこんなウエスタンの大作ものを撮るなんてびっくりしましたが、それ以上にフランス的ウィットが所々に散りばめられた面白い力作だったのでこの受賞も納得。

男優賞:『永遠の門』のウィレム・デフォー 
素晴らしい演技だったので、おそらく彼に、という声が高かったので予想通りでした。

監督賞:コーエン兄弟の『ザ・バラード・オブ・バスター・スクラッグス(原題)The Ballad of Buster Scruggs』

審査員特別賞:ジェニファー・ケント監督『ザ・ナイチンゲール』(オーストラリア)

マルチェロ・マストロヤンニ新人賞:『ザ・ナイチンゲール』のバイカリ・ガナンバール

栄誉金獅子賞:デヴィッド・クローネンバーグ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ


日本でこの大半の作品が配給されることが決まっているので楽しみですね。



Photo and Text by Kazuko Wakayama


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