ベネチア映画祭、たけなわです。
毎日ものすごい数の作品が上映され、
毎日ものすごい数の映画人が登場しますが、
今年の目玉はやはり何と言ってもこの人、
レディー・ガガだったと言えます。
映画祭とは今まであまり縁がなかったようで、
私たちカメラマンにとっても珍しいので、
少し楽しみな撮影でした。
『A Star is Born 』の赤絨毯にて。
大歓声を浴びながら。
薄いピンク色のふわふわのドレスに包まれたレディーガガは
まるで大きなウェディングケーキのようでした!
ちょうど雷雨がやってきて、
あたりは黒い雲に包まれ、次第に大粒の雨。
レディーガガも、カメラマンも、観客もみんなびしょびしょになっても、
誰もその場を動かず、ずっと同じ雨を受けていました。
雨にも動じないでゆっくりと長い長い時間をかけて、一人一人に声をかけたりしているレディーガガには、
プロフェッショナリズムを感じました。
記者会見でもそうだったし、インタビューを受けたジャーナリストたちからも、
驚くほどきちんとしたインタビューだったという声をあちらこちらで聞きました。
その上とてもフレンドリーで
「私のこと、本名のファーストネームで呼んでもいいわよ」とインタビューで言ってくれたそう。
それから、今回は大物女優としてはダコタ・ジョンソンが『SUSPIRIA』で登場。
音楽はトム・ヨークが担当ということで、赤絨毯にもなんともミステリアスな、不気味な気配の音楽が流され、映画を見ていなくてもこの作品に充分浸ることができた気がしました。
『ザ・フェイバリット(原題 THE FAVORITE )』のエマ・ストーン。
監督はギリシアの鬼才、ヨルゴス・ランティモスの作品で、英国のアン女王が統治していた頃の王室を痛烈に描いたもの。
黒が基調の、絵的に大変気になるポスターが会場の周りに貼られていて、
このポスターもまた特別な雰囲気をあたりに醸し出しています。
『VOX LUX』に出演のナタリー・ポートマンもベネチア映画祭に登場。
今年もまた、なんともなんとも豪華な女優陣が次から次へと現れて、
写真的には多いに盛り上がっております。
作品的にも、良いものが集まっているので
コンペの結果も楽しみです。
(若)
All photo by (c) Kazuko Wakayama