カンヌ映画祭には、コンペ部門の他に、並行して「ある視点」「監督週間」や「批評家週間」というセクションがあり、
今回は「監督週間」に細田守監督の新作、『未来のミライ』が上映されました。
今年の監督週間のポスター。フランス語だと、「Quinzaine des réalisateurs 」。
細田監督の、家族を持つこと、
こどもの親になるということ、
自分がこの世の中に生まれてきたのには
親がいたこと、
そして時間の連鎖の中に自分が生きていて、
それが前の世代から次の世代へと
継がれていくものだということ。
そんなことをしっかりと感じさせてくれる愛深い作品でした。
細田監督の、家族というものに対する愛情がひしひしと感じられました。
『おおかみこどもの雨と雪』がフランスではヒットしましたが、
私もこの作品は何度も見て、見るたびに大泣きして、
心を揺さぶられる作品。
音楽のサントラCDまで持っていて、いつもあの音楽が心の中に流れています。
監督にそのことをお話しさせていただいたら、
とても嬉しそうな表情をしてくださり、
またまた感激・・・
最終日近くになって、バタバタと忙しくなりました。
邦画としてもう1作品、短編部門で川村元気(小説家、映画プロデューサー)、佐藤雅彦他4人の監督作品『どちらを選んだかはわからないがどちらかを選んだことははっきりしている』がノミネートされ、
日本からは監督5人に加えて、黒木華さんがカンヌ入り。
正式上映の時に黒いドレスで登場の黒木華さん。
私は、雑誌の取材で黒木華さんとずっとご一緒させていただき、
映画の話に華が咲いてしまいました!
好きな映画人が、ドゥニ・ラヴァンやミッシル・ゴンドリー、ゲイリー・オールドマンだそうで、
私と全く同じなのでびっくり!
思わず意気投合です。
今はNHKの『西郷どん』にも出演中の華さんですが、
いつかフランス映画に出るのが夢、と教えてくれた華さん、
応援したいです。
明日いよいよ最終日を迎えます。
今回はコンペ部門には、エジプトやイラン、初監督作品など、意外に新しい発見が多い顔ぶれとなりましたが、
果たしてどの作品がパルムドールを手にするのでしょうかね・・・
楽しみですね。
by 若